Webディレクター向け サイト改善指示プロンプトテンプレート 修正依頼を実装しやすい形に変える書き方
WebディレクターがAIを使うなら、いちばん効果が出やすいのは「気づき」を増やす場面より、改善指示を具体化する場面です。デザイン、導線、フォーム、速度、SEOの課題を見つけても、依頼文が曖昧だと制作側は動きにくく、修正の往復が増えます。
この記事では、サイト改善の指示文をAIで下書きするためのテンプレートを、実務でそのまま使いやすい形でまとめます。対象は、制作会社とのやり取りや社内の修正依頼を早く整えたいWebディレクターです。出力は「優先度付きの改善指示リスト」を基本にしています。
- 使いどころ: サイト改善の修正依頼、改修メモ、制作チーム向けの指示整理
- 向いている人: Webディレクター、マーケ担当、サイト運用担当
- 狙う出力: 課題、改善案、優先度、影響範囲、確認方法がまとまった指示文
- 先に結論: AIには「問題発見」だけでなく「誰が何を直すか」まで書かせると使いやすくなります
このプロンプトで作れるもの
このテンプレートは、単なる感想メモではなく、制作側が着手しやすい改善指示に変えるためのものです。
たとえば、次のような場面で使えます。
- LPの離脱が多く、ファーストビューの訴求を見直したい
- お問い合わせフォームの完了率が低く、入力項目や導線を整理したい
- スマホ表示で読みにくい箇所を改修候補として洗い出したい
- SEO流入ページの改善案を、編集担当とエンジニアに分けて出したい
- 会議メモやヒートマップ所見を、実行可能な修正指示に変えたい
完成イメージは、「何が問題か」だけで終わらず、修正内容、担当想定、優先度、期待効果、確認方法まで含んだ指示書です。
コピペ用プロンプトテンプレート
以下をそのまま使い、{} と [] の中だけ差し替えてください。
あなたはWebディレクターのアシスタントです。
以下の情報をもとに、サイト改善の実行指示を作成してください。
抽象的な提案ではなく、制作チームが着手しやすい具体的な修正案にしてください。
# 目的
{改善の目的}
例: 問い合わせ数を増やしたい / CVRを改善したい / 離脱を減らしたい
# 対象ページ
{URLまたはページ名}
# 現状の課題
{課題メモ}
例: ファーストビューでサービス内容が伝わりにくい、フォーム項目が多い、CTAが目立たない
# 参考情報
- ターゲット: {想定ユーザー}
- 提供サービス: {サービス概要}
- 現在の導線: {流入経路やページ遷移}
- 制約条件: {ブランド規定、開発制約、公開時期、変更しにくい要素}
- 参考データ: {GA4、Search Console、ヒートマップ、営業ヒアリングなど}
# 出力ルール
以下の形式で日本語で出力してください。
1. 課題要約
2. 優先度付き改善指示リスト
- 優先度: 高 / 中 / 低
- 修正対象: {例: FV、CTA、フォーム、見出し、導線、内部リンク}
- 具体的な修正指示
- ねらい
- 想定担当: デザイナー / エンジニア / ライター / Webディレクター
- 確認方法
3. すぐ着手できる項目トップ3
4. 実装前に確認すべき不足情報
# 注意事項
- 「改善してください」のような曖昧表現は避ける
- 見た目だけでなく、導線、入力負荷、情報設計、訴求内容も確認する
- データがない点は推測と断定せず、「追加確認が必要」と明記する
- 1項目あたり2〜4文で簡潔にまとめる
- 出力は箇条書きを中心にし、会議メモからそのまま転記しやすい形にする
# 入力情報
{ここにページ情報、会議メモ、アクセス状況、ヒートマップ所見などを貼る}
変える部分と固定したほうがよい部分
テンプレートは全部を毎回いじるより、変数だけ差し替えたほうが安定します。
変える部分
{改善の目的}: CVR改善、直帰率低下、SEO流入の底上げなど{URLまたはページ名}: どのページの話かを固定するために必須{課題メモ}: 現場で見えている違和感を短文で並べる{想定ユーザー}: BtoB担当者向けか、一般消費者向けかで改善案が変わる{制約条件}: デザイン変更不可、文言修正のみ可、公開日固定など{参考データ}: 数字や観測元があると、提案が感想ベースになりにくい
固定したほうがよい部分
- 出力順
- 優先度の粒度
- 担当の切り分け方
- 「確認方法」を必ず出す指定
ここを毎回ぶらすと、読み手が比較しにくくなります。社内で使うなら、フォーマットは固定したほうが管理しやすいです。
NG例と改善例
よくある失敗は、AIに「改善案を出して」とだけ頼むことです。これだと、もっと目立たせる、わかりやすくする、導線を改善するといった、実装しにくい文が増えます。
NG例
このページの改善案を考えて。CVを増やしたいです。
この指示だと、次の点が足りません。
- どのページか不明
- 何を見て課題と言っているのか不明
- 誰向けのページか不明
- どの形式で返してほしいか不明
改善例
BtoB向けサービス紹介LPの改善指示を作成してください。
目的はお問い合わせ数の増加です。
対象ページは {URL} です。
現状課題は「ファーストビューで提供価値が伝わりにくい」「CTAが下部に偏っている」「フォーム項目が多い」の3点です。
ヒートマップではCTA手前で離脱が多く、営業からは「導入メリットが伝わりにくい」と共有されています。
デザイナー、エンジニア、ライターが着手しやすいように、優先度・修正指示・ねらい・確認方法つきで箇条書きにしてください。
違いは明確です。改善例は、ページ、目的、根拠、担当者、出力形式が入っています。これだけで、返ってくる内容の使い勝手がかなり変わります。
出力を安定させるコツ
ここがポイント: AIに改善案を出させるより、「実装指示の書式で出して」と指定するほうが、修正依頼として使いやすくなります。
1. 課題と修正案を分ける
「問題」と「直し方」が混ざると、議論が散ります。出力項目を分けておくと、レビューしやすくなります。
- 課題要約
- 改善指示
- ねらい
- 確認方法
2. 根拠の出どころを書く
AIは入力情報が薄いと、もっともらしい一般論に寄りがちです。以下のような根拠を入れると、指示が現場寄りになります。
- GA4の離脱率や遷移状況
- Search Consoleの流入クエリ
- ヒートマップのスクロール到達率
- 営業やCSが受けた質問
- 会議メモや上長コメント
3. 出力形式を固定する
公式ガイドでも、OpenAI、Anthropic、Googleはいずれも「明確で具体的な指示」「構造化された入力」「必要に応じた例示」を基本として案内しています。2026年4月時点では、汎用LLMに共通してこの考え方は外しにくい前提です。
今回の用途なら、次の指定が有効です。
- 箇条書きで出す
- 優先度を高・中・低で分ける
- 担当を明記する
- 確認方法を書く
- 不足情報は別枠で出す
4. できないことも書かせる
改善案だけだと、勇ましい提案が並びがちです。現場では「何がまだ判断できないか」も重要です。
たとえば、次の一文を足すと実務向けになります。
データ不足で断定できない点は、推測せず「追加確認が必要」と明記してください。
活用例
同じテンプレートでも、入力を変えると用途を広げられます。
LP改善の指示に使う場合
入れる情報:
- ファーストビューの訴求
- CTA位置
- 実績や導入事例の見せ方
- フォーム導線
狙いは、CVR改善に直結する項目を先に出すことです。
コーポレートサイト改善に使う場合
入れる情報:
- 事業説明のわかりやすさ
- 採用導線
- お知らせ導線
- スマホ閲覧時の読みやすさ
この場合は、売上直結だけでなく、信頼感や回遊性も評価軸に入れると使いやすくなります。
SEO流入ページの改善に使う場合
入れる情報:
- 対象クエリ
- 上位記事との差分
- 離脱箇所
- 内部リンク不足
この使い方では、ライター向けの文言修正と、エンジニア向けの構造改善を分けて出させると整理しやすいです。
仕上げ前チェックリスト
プロンプトを投げる前に、最低限ここだけ確認すると精度が上がります。
- 対象ページをURLかページ名で特定しているか
- 改善の目的が1つに絞れているか
- 課題メモに具体的な症状が入っているか
- 数字や観測情報を少しでも添えているか
- 出力形式を指示しているか
- 実装担当の想定を書いているか
- 推測と事実を分ける条件を入れているか
最後は、AIの出力をそのまま送るのではなく、優先度と実行可否だけ人間が確認してください。特に、公開スケジュール、改修コスト、ブランド制約がある案件では、その一手間で指示文の品質が大きく変わります。
