アイデア出しを高速化するブレインストーミングプロンプト
新しい企画名、記事テーマ、SNS案、施策の切り口を一気に広げたいときは、AIに「自由に考えて」と投げるより、発散の軸と出力形式を先に固定したほうが速いです。
この記事では、ChatGPT、Claude、Gemini などの汎用LLMで使いやすい、ブレインストーミング用プロンプトを実務向けに整理します。初心者でもそのまま試せる形で、コピペ用テンプレート、入力時に変える部分、NG例、出力を安定させるコツまでまとめました。
- 何に使うか: 企画出し、ブログ案出し、SNSネタ出し、業務改善の発想出し
- 誰向けか: AIを仕事や発信に使いたい初心者から中級者
- 狙う出力: 箇条書き中心のアイデア一覧、比較しやすい整理済み候補
- 先に結論: 「目的」「対象」「制約」「評価軸」を入れると、アイデアの質と使いやすさが上がる
ここがポイント: 発想を増やしたい場面でも、丸投げより「何を増やし、何を避け、どう並べるか」を指定したほうが、使える案が残りやすくなります。
このプロンプトが向いている場面
単なる思いつきの列挙ではなく、あとで選びやすい候補を出したい場面に向いています。
使いやすい用途
- ブログ記事のテーマ候補を20案出したい
- 新サービスの訴求切り口を複数出したい
- SNS投稿の企画を短時間で増やしたい
- 会議前に施策案の叩き台を作りたい
- 既存案が平凡なので、別角度の案を足したい
完成イメージ
このあと紹介するテンプレートでは、次のような出力を狙います。
- アイデアを数で出す
- 似た案をまとめる
- それぞれの狙いを1行で添える
- 実行しやすい順や新規性順で並べる
ここまで入れておくと、生成結果をそのまま会議メモや企画メモに貼りやすくなります。
コピペ用ブレインストーミングプロンプト
まずは汎用版です。用途を問わず使いやすい形にしてあります。
あなたは{役割}です。
次のテーマについて、実務で使えるブレインストーミング案を出してください。
# 目的
{目的}
# テーマ
{テーマ}
# 対象読者・対象者
{対象読者}
# 前提
- 使用場面: {使用場面}
- 既にある案: {既存案または「なし」}
- 避けたい方向性: {避けたい案}
- 重視すること: {重視する評価軸}
# 出力条件
- まず案を{件数}件、箇条書きで出す
- 各案に「狙い」「向いている場面」「ひとこと補足」を付ける
- 似た案はまとめず、切り口を変えて出す
- ありきたりな案は避け、少なくとも{差別化条件}を満たす案を含める
- 専門用語が必要なら短く説明する
# 出力形式
1. アイデア名
- 狙い:
- 向いている場面:
- 補足:
最後に以下も出してください。
- 有望案トップ3
- その3案を選んだ理由
- 次に深掘りすべき案1つ
最初の1本としては、これで十分です。発想の量と比較しやすさの両方を確保できます。
可変部分の入れ方
テンプレートをそのまま使うより、変える場所を意識したほうが結果が安定します。
必ず変える項目
{目的}: 何のための案出しか。例: 新規ブログ記事の候補を増やしたい{テーマ}: 何について考えるか。例: 中小企業向けの業務効率化ネタ{対象読者}: 誰に向けるか。例: AI活用初心者の会社員{使用場面}: どこで使う案か。例: X投稿、記事企画、会議の叩き台{件数}: まず何案必要か。迷うなら10〜20件が扱いやすい
入れると質が上がる項目
{既存案}: すでに出ている案。重複回避に効く{避けたい案}: ありふれた方向、使えない方向を先に切る{重視する評価軸}: 実行しやすさ、話題性、独自性、収益性など{差別化条件}: 「業界特有の悩みを含める」「初心者向けに寄せる」など
固定しやすい条件
毎回ぶれやすいなら、次は固定しておくと扱いやすいです。
- 出力を箇条書きにする
- 各案に短い説明を付ける
- 最後に上位案を絞らせる
- 似た案を避けるよう明記する
すぐ使える活用例
同じテンプレートでも、入れる情報を変えるだけで用途が広がります。
ブログ記事のテーマ出し
あなたはSEOと読者ニーズに強い編集者です。
次のテーマについて、ブログ記事の企画案を15件出してください。
# 目的
AI活用ブログの新規記事テーマを増やしたい
# テーマ
アイデア出しを高速化するAI活用
# 対象読者・対象者
AIを仕事で使い始めた初心者〜中級者
# 前提
- 使用場面: ブログ記事企画
- 既にある案: 要約、翻訳、メール作成、表作成
- 避けたい方向性: 抽象的なAI論、最新ニュース依存
- 重視すること: 検索意図の明確さ、再現性、すぐ試せること
# 出力条件
- 記事テーマを15件出す
- 各案に「検索意図」「想定見出し」「差別化ポイント」を付ける
- 初心者でも試せる題材を優先する
# 出力形式
1. 記事テーマ
- 検索意図:
- 想定見出し:
- 差別化ポイント:
SNS投稿ネタ出し
あなたはSNS運用担当者です。
{商品・サービス名}に関するSNS投稿案を12件出してください。
条件:
- 対象: {対象読者}
- 投稿媒体: {媒体名}
- トーン: {トーン}
- 避けたい案: セール色が強すぎる案
- 出力: 各案を「投稿テーマ」「切り口」「冒頭1文」で整理する
会議前の施策案出し
あなたは事業企画担当です。
{課題}を改善する施策案を10件出してください。
条件:
- 予算感: {予算感}
- 実行期間: {期間}
- 使えるリソース: {人員・ツール}
- 重視すること: 実行しやすさ、短期効果
- 出力: 各案を「施策名」「想定効果」「必要な準備」「懸念点」で整理する
NG例と改善例
ブレインストーミングで失敗しやすいのは、AIに自由を与えすぎるケースです。
NG例
新しいアイデアをたくさん考えて。
これだと次の問題が起きやすくなります。
- 何のアイデアか不明確
- 誰向けか分からない
- 数だけ多くて比較しづらい
- 無難な案に寄りやすい
改善例
AI活用初心者向けブログで使う記事テーマ案を15件出してください。
目的は、検索意図が明確で、そのまま記事化しやすい企画を増やすことです。
既に「要約」「翻訳」「メール作成」は扱っているので除外してください。
各案は「テーマ名」「想定読者」「記事で答える悩み」「差別化ポイント」で整理してください。
最後に、優先して書くべき3案を選んで理由も添えてください。
改善後は、案の数だけでなく、選べる材料が返ってきます。ここが実務で大きい差です。
出力を安定させるコツ
2026年4月時点では、OpenAI、Anthropic、Google の公式ガイドでも、明確な指示、制約、出力形式の指定、反復改善が基本として案内されています。ブレインストーミング用途でも、この原則は変わりません。
1. 発散と収束を分ける
一度に全部やらせるより、2段階に分けたほうが安定します。
- 1回目: とにかく案を広げる
- 2回目: 上位案を比較して絞る
例:
まず20案出してください。次に、その中から「実行しやすさ」「独自性」「対象との相性」で上位5案を選び、順位付きで整理してください。
2. 切り口を指定する
「たくさん出して」だけでは似た案が並びやすいです。切り口を明示してください。
- 初心者向け
- コスト重視
- 短時間で試せる
- 意外性がある
- BtoB向け
- 既存案の逆張り
3. 出力形式を固定する
文章でだらだら返されると、比較しにくくなります。箇条書きやJSON、表形式の指定が有効です。
たとえば、企画会議に貼る前提なら箇条書き、あとで整形したいならJSONが向いています。
出力はJSON配列で返してください。
各要素は {"idea":"","target":"","benefit":"","risk":""} の形式にしてください。
4. 除外条件を先に書く
避けたい案を書かないと、よくある切り口が混ざります。
- 抽象的すぎる案
- 既存案の言い換え
- 予算オーバー前提の案
- 初心者には実行困難な案
5. 最後に自己チェックを入れる
出力の粗さを減らしたいなら、簡単な確認手順を1行足すだけでも違います。
出力前に、重複案がないか、対象読者とずれていないかを確認してください。
モデルをまたいで使うときの考え方
特定モデル専用にしなくても使えますが、各社の公式ガイドを見ると共通点があります。明確な目的、具体的な制約、読みやすい構造を入れることです。
共通して意識したい点
- 役割を短く指定する
- テーマと目的を分ける
- 出力形式を明示する
- 評価軸を入れる
- 必要なら2段階で出させる
書き分けの実務的な目安
- ChatGPT系で使うとき: 構造化した指示と出力形式の指定が相性を作りやすい
- Claude系で使うとき: 成功条件や評価基準を明示すると整理された案に寄せやすい
- Gemini系で使うとき: 指示を具体化し、何を含めるかを細かく書くとぶれにくい
ここはモデルの優劣というより、同じ依頼でも書き方を少し整えると結果が安定するという理解で十分です。
迷ったときのチェックリスト
使う前に、次の5点だけ確認してください。
- 何のアイデアを出すのか書いたか
- 誰向けか入れたか
- 避けたい案を切ったか
- 出力形式を指定したか
- 最後に絞り込み条件を入れたか
この5点が入っていれば、最初の出力でも使い物になりやすくなります。
まとめ
ブレインストーミング用プロンプトで効くのは、難しいテクニックではありません。目的、対象、制約、評価軸を入れて、出力形式を固定することです。
特に実務では、案を増やすこと自体より、あとで選べる形で返ってくることが重要です。次に試すなら、まずは汎用テンプレートの {既存案} と {避けたい案} を埋めて、あなたの仕事に近いテーマで10件だけ出してみてください。そこから2回目の絞り込みをかけると、企画の初速がかなり変わります。
