メルマガ本文をAIで作るプロンプトテンプレート 告知・育成・再案内まで使える書き方
メルマガ本文をAIで作るときは、「何を書くか」より先に、誰に、どんな行動を取ってほしいかを決めてから依頼すると安定します。
この記事では、ChatGPT、Claude、Gemini などの汎用LLMで使いやすい、メルマガ本文作成用のプロンプトテンプレートを紹介します。新商品のお知らせ、セミナー案内、既存顧客向けのフォロー、休眠顧客への再案内など、業務でそのまま使える形にしています。
この記事で分かることは次の通りです。
- メルマガ本文を作るときにAIへ渡すべき情報
- コピペして使える基本プロンプト
- 告知、育成、再案内で変えるべき書き方
- 失敗しやすい指示と改善例
- 件名、本文、CTAを安定して出すコツ
ここがポイント: メルマガは「きれいな文章」ではなく、「読者が次に取る行動」から逆算して作ると、AIの出力も使いやすくなります。
このプロンプトで作れるメルマガの完成イメージ
このテンプレートは、読者にメールを開いてもらい、本文を読み、資料請求・申込・購入・返信などの行動につなげるための下書きを作るものです。
特に向いている場面は、次のような業務です。
- 新商品や新サービスの案内メール
- セミナー、ウェビナー、イベントの告知
- 資料ダウンロード後のフォローメール
- 既存顧客への活用提案
- 休眠顧客への再案内
- キャンペーン終了前のリマインド
AIにいきなり「メルマガを書いて」と頼むと、よくある宣伝文になりがちです。読者の状態、商品との関係、メールの目的、避けたい表現を先に渡すことで、実務で直しやすい本文になります。
コピペ用プロンプトテンプレート
まずは、1本のメルマガ本文を作るための基本形です。{} の中を自社の内容に置き換えて使ってください。
あなたはBtoBマーケティングのメールライターです。
以下の情報をもとに、メルマガ本文の下書きを作成してください。
# 目的
{このメールで達成したい目的}
例: ウェビナー申込を増やす、資料請求後の読者に商談予約を促す、既存顧客に新機能を案内する
# 読者
{読者の属性・状態}
例: 中小企業の営業責任者、資料をダウンロードしたがまだ問い合わせていない人、既存ユーザー
# 案内する内容
{商品・サービス・イベント・資料などの概要}
# 読者にとってのメリット
{読者が得られる具体的な利点を3つまで}
# 必ず入れたい情報
- {日付、価格、申込期限、URL、特典、対象者など}
# 避けたい表現
- {誇大表現、断定しすぎる表現、専門用語、煽り表現など}
# 文体
{丁寧だが堅すぎない / 既存顧客向けに親しみやすく / 経営層向けに簡潔になど}
# 出力形式
以下の形式で出力してください。
1. 件名案を5つ
2. プリヘッダー案を3つ
3. メルマガ本文
4. CTAボタン文言を3つ
5. 送信前チェック項目
# 条件
- 本文は600〜900字程度
- 冒頭で読者の課題に触れる
- 商品説明より、読者が得られる変化を先に書く
- 最後に次の行動を1つだけ明確に示す
- 不明な点は推測せず、仮置きが必要な箇所を [要確認] と書く
このテンプレートの中心は、「目的」「読者」「次の行動」です。商品説明を厚くするよりも、読者がなぜ今読む必要があるのかを先に伝えるほうが、AIの文章は実務向きになります。
入力時に変える部分と固定したい部分
メルマガ作成では、毎回変える情報と、毎回固定したほうがよい条件を分けておくと便利です。
毎回変える項目
次の項目は、メールごとに必ず見直します。
{このメールで達成したい目的}{読者の属性・状態}{案内する内容}{読者にとってのメリット}{日付、価格、申込期限、URL、特典、対象者など}{文体}
特に大事なのは、読者の状態です。
同じサービスを案内する場合でも、「初めて名前を聞く人」と「資料請求済みの人」では、書くべき内容が変わります。前者には課題の整理が必要で、後者には比較材料や次の一歩が必要です。
固定しやすい条件
一方で、次の条件はテンプレートに残しておくと出力が安定します。
- 本文の長さ
- 件名案の数
- CTAの数
- 推測しないルール
- 誇大表現を避ける条件
- 出力順序
AIは、出力形式を細かく指定しないと、件名だけを長く出したり、本文の最後に複数の行動を並べたりします。メルマガでは、読者に取ってほしい行動を1つに絞るほうが編集しやすくなります。
目的別に使い分ける追加プロンプト
同じメルマガでも、目的が変わると本文の組み立てが変わります。ここでは、基本テンプレートに追加して使える指示を紹介します。
新商品・新サービスの告知
新しいものを案内するときは、機能名よりも「何が楽になるか」を先に書かせます。
追加条件:
- 冒頭では新機能名ではなく、読者が抱えやすい業務上の困りごとから書き始めてください
- 本文では「できること」より「読者の作業がどう変わるか」を中心に説明してください
- 価格や提供開始日など、判断に必要な情報は本文後半にまとめてください
- 読者が詳しく知るための次の行動を1つだけ提示してください
期待できる出力は、単なるリリース案内ではなく、読者の仕事に引き寄せた告知文です。営業、カスタマーサクセス、広報が共有して使う下書きにも向いています。
セミナー・ウェビナー案内
イベント案内では、「誰が登壇するか」だけでなく、「参加すると何を持ち帰れるか」を明確にします。
追加条件:
- 冒頭で、対象読者が今困っていそうな状況を1つ示してください
- セミナーで学べることを3点に絞って本文中に入れてください
- 開催日時、形式、参加費、申込締切を読み落としにくい位置に置いてください
- 申込を迷っている人に向けて、押しつけにならない一文を入れてください
セミナー案内は情報量が多くなりがちです。AIに「3点に絞る」と伝えることで、本文が告知事項の羅列になるのを防げます。
既存顧客向けの活用提案
既存顧客向けでは、売り込みよりも「使い方の提案」に寄せます。
追加条件:
- 既存ユーザーに向けて、すでに利用している前提の自然な文面にしてください
- 新しい活用方法を1つに絞って紹介してください
- まだ使っていない機能がある場合でも、責める表現は避けてください
- CTAは「詳しく見る」「設定を確認する」「担当者に相談する」のように負担の軽い行動にしてください
この用途では、読者との関係を壊さないことが重要です。「まだ使っていませんか?」のような言い方は避け、次に試しやすい行動を示します。
休眠顧客への再案内
休眠顧客向けでは、急に強い売り込みをすると違和感が出ます。まず、接点を戻す文面にします。
追加条件:
- 久しぶりの連絡であることを自然に伝えてください
- 過去の利用や接点を断定しすぎず、汎用的に使える表現にしてください
- すぐ購入を迫らず、最新情報の確認や資料閲覧など軽い行動をCTAにしてください
- 本文全体を押しつけがましくないトーンにしてください
休眠顧客向けのメールは、成果を急ぐほど不自然になりやすい領域です。AIには「軽い行動」を明示して、本文の温度を下げるのが実務的です。
NG例と改善例
メルマガ本文のプロンプトで多い失敗は、AIに「よい文章」を丸投げすることです。AIは自然な文章を出せても、読者の状態やCTAが曖昧なままだと、実際には使いにくい下書きになります。
NG例
新サービスを紹介するメルマガを書いてください。
読みやすく、反応が取れる感じでお願いします。
この指示では、次の点が不足しています。
- 誰に送るのか分からない
- 何を目的にするのか分からない
- どの情報を必ず入れるべきか分からない
- CTAが決まっていない
- 誇大表現を避ける条件がない
結果として、どの会社にも当てはまりそうな文章になりやすくなります。
改善例
BtoB向けSaaSの新機能を紹介するメルマガ本文を作成してください。
読者は、すでに当社サービスを利用している営業マネージャーです。
目的は、新機能の詳細ページを見てもらい、必要に応じて社内設定を確認してもらうことです。
新機能の概要:
{新機能の概要}
読者にとってのメリット:
- {営業チームの確認作業が減る}
- {案件の進捗を見落としにくくなる}
- {週次会議の準備がしやすくなる}
必ず入れる情報:
- 提供開始日: {日付}
- 対象プラン: {プラン名}
- 詳細URL: {URL}
出力形式:
1. 件名案5つ
2. 600字程度の本文
3. CTA文言3つ
条件:
- 既存ユーザー向けなので、基本機能の説明は短くしてください
- 誇大表現は避けてください
- CTAは1つに絞ってください
- 不明な情報は [要確認] としてください
改善点は、文章の上手さを頼むのではなく、読者、目的、判断材料、出力形式を指定していることです。これにより、AIの下書きはレビューしやすくなります。
出力を安定させるコツ
メルマガ本文は、少し条件が抜けるだけで「長すぎる」「売り込みが強すぎる」「CTAが多すぎる」という出力になりがちです。次の3点を固定すると、毎回の修正が減ります。
1. 出力形式を先に決める
AIに自由に書かせる前に、必要な部品を指定します。
おすすめは次の順番です。
- 件名案
- プリヘッダー案
- 本文
- CTA文言
- 確認項目
件名と本文を分けて出すと、後でA/Bテスト用の候補を作りやすくなります。プリヘッダーは、受信箱で件名の横に表示される短い補足文として使われることが多いため、件名とセットで考えると便利です。
2. 禁止事項を具体的に書く
「自然に」「よい感じに」だけでは、AIは判断できません。避けたい表現は、具体的に指定します。
避けたい表現:
- 絶対に成果が出る、必ず改善する、業界初など根拠確認が必要な断定
- 今すぐ買わないと損、急いでください、限定ですなど強すぎる煽り
- 社内で定義していない専門用語
- 個人情報や顧客名を本文に入れる表現
AIが出した文章は、最終的に人が確認する必要があります。特に価格、日付、法務上の注意、個人情報、実績数値は、必ず社内の確認済み情報に合わせてください。
3. 「不明点は仮置き」と指示する
AIは不足情報を自然に補ってしまうことがあります。実務では、そこが危険です。
次の一文を入れておくと、確認すべき箇所を見つけやすくなります。
不明な情報は推測せず、該当箇所に [要確認] と書いてください。
これだけで、日付、URL、価格、対象者、特典などの未確定情報を見落としにくくなります。
活用例:業務カテゴリ別の使い方
メルマガ本文作成プロンプトは、マーケティング担当だけのものではありません。社内の複数部署で、目的に合わせて調整できます。
| 業務カテゴリ | 使う場面 | 入力すべき情報 | 期待する出力 |
|---|---|---|---|
| 営業 | 見込み顧客への事例紹介 | 業種、課題、紹介したい事例、CTA | 商談予約につなげるメール本文 |
| マーケティング | ウェビナー告知 | 開催日時、対象者、学べること、申込URL | 件名、本文、申込CTA |
| カスタマーサクセス | 既存顧客への活用提案 | 機能概要、利用メリット、ヘルプURL | 押しつけ感の少ない案内文 |
| 採用 | 候補者向けイベント案内 | 対象職種、イベント内容、参加メリット | 応募前の不安を減らす案内文 |
| 法務・管理 | 規約変更や重要なお知らせ | 変更点、適用日、問い合わせ先 | 誤解を避ける簡潔な通知文 |
| 分析 | 配信結果の振り返り | 開封率、クリック率、CTA、配信対象 | 次回改善案の箇条書き |
法務や管理系の通知では、AIの表現をそのまま使わず、必ず担当者が確認してください。とくに契約、個人情報、価格、期限に関わる内容は、文章の読みやすさより正確さを優先します。
件名だけを作りたいときの短縮プロンプト
本文を書く前に件名案だけを出したい場合は、短いプロンプトで十分です。
以下のメルマガ本文の内容に合う件名案を10個作成してください。
# 読者
{読者の属性・状態}
# メールの目的
{目的}
# 本文の要点
{本文の要点}
# 条件
- 30文字以内を中心にしてください
- 煽りすぎる表現は避けてください
- 内容が分かる案と、課題に寄せた案を混ぜてください
- クリックを誘うために事実と異なる表現は使わないでください
# 出力形式
番号付きリストで出力してください。
各案の横に、狙いを20字以内で補足してください。
件名は短いほど難しくなります。AIに「狙い」も出させると、どの案を選ぶべきか判断しやすくなります。
送信前チェックリスト
AIで下書きを作った後は、次の項目を確認してから配信します。
- 読者の属性と本文のトーンが合っているか
- 件名と本文の内容にズレがないか
- CTAが1つに絞られているか
- 日付、価格、URL、申込期限に誤りがないか
- 実績、効果、比較表現に根拠があるか
- 個人情報や機密情報を入れていないか
- 配信停止や問い合わせ先など、必要な案内が社内ルールに沿っているか
- スマホで読んだときに段落が長すぎないか
AIは下書きを速く作る道具として便利ですが、配信判断までは代替できません。メルマガは顧客や見込み顧客に直接届くため、最後は人が「この読者にこの内容を送ってよいか」を確認する必要があります。
次に改善するなら、配信後の開封率、クリック率、返信内容をもとに、件名・冒頭・CTAのどこを直すかを分けて検証してください。AIに任せる範囲は本文作成だけでなく、次回の改善案出しまで広げられます。
