FAQページを自動生成するプロンプトテンプレ
FAQページをAIで作るなら、最初に決めるべきなのは「質問の数」ではありません。誰の疑問に答えるページか、どの情報源だけを使うか、どの形式で出すかです。ここが曖昧だと、もっともらしいFAQは出ても、そのまま公開できる原稿にはなりません。
この記事は、商品ページ、サービス紹介、SaaSのヘルプ、採用ページなどのFAQを手早く下書きしたい人向けです。ChatGPT、Claude、Geminiのような汎用LLMで使いやすい形に絞って、コピペ用テンプレート、変える項目、失敗例、安定化のコツまでまとめます。
- 使いどころ: サービス紹介ページ、LP、導入事例ページ、採用FAQ、社内向け案内
- 向いている人: Web担当者、ブロガー、営業資料を整える人、少人数で更新を回すチーム
- 狙う出力: そのまま整形しやすいMarkdownのFAQ原稿
- 先に結論: FAQは「情報源限定」「対象読者指定」「出力形式固定」で一気に安定します
このプロンプトで何ができるか
このテンプレートは、散らばった説明文や商品情報をもとに、公開用のFAQ候補をまとめるためのものです。単なる質問集ではなく、読者が購入前や問い合わせ前に引っかかりやすい論点を、短く整理した下書きに向いています。
特に使いやすい場面は次のとおりです。
- サービスページの説明が長く、問い合わせ前によく聞かれる内容だけ抜き出したい
- 商品説明、料金、対象者、注意点が別ファイルに分かれていて、FAQ形式に再整理したい
- サポート担当が毎回同じ説明をしているので、公開ページにまとめたい
- 既存FAQが古く、質問文と回答文のトーンを揃えて更新したい
コピペ用プロンプトテンプレート
まずはこれをそのまま使えます。Markdownで出す前提にしてあるので、WordPressにも移しやすい形です。
あなたはWeb編集者です。以下の情報だけを使って、公開用のFAQページ下書きを日本語で作成してください。
# 目的
{FAQを作る目的}
例: 購入前の不安を減らす、問い合わせを減らす、導入判断を助ける
# 対象読者
{対象読者}
例: 初めて導入を検討する中小企業の担当者
# ページの対象
{商品名・サービス名・ページ名}
# 参考情報
"""
{商品説明、料金、利用条件、注意事項、既存Q&A、サポート回答例、社内資料など}
"""
# 作成ルール
- 参考情報に書かれていない内容は追加しない
- 質問は読者が実際に検索・確認しそうな自然な文にする
- 回答は1項目あたり80文字から180文字程度で簡潔に書く
- 専門用語を使う場合は短く言い換える
- 同じ内容の質問はまとめる
- 誇張表現、断定しすぎる営業表現、根拠のない比較は避ける
- 不明な点は推測せず「情報不足」として別に列挙する
# 出力形式
以下のMarkdown形式で出力してください。
## FAQページ案
導入文: {30〜60文字で1文}
### FAQ
- Q: {質問1}
A: {回答1}
- Q: {質問2}
A: {回答2}
- Q: {質問3}
A: {回答3}
### 追加すると良い情報
- {不足情報1}
- {不足情報2}
### 編集メモ
- {重複していた論点}
- {注意が必要な表現}
# 品質チェック
- 対象読者に合わない質問を入れない
- 回答の主語が曖昧なら補う
- 料金、期間、対象条件は参考情報にある場合だけ明記する
- 最後に「公開前に確認すべき点」を3つ挙げる
変える項目と固定した方がいい条件
このテンプレートは、全部を毎回いじるより、変える場所を絞った方が安定します。
入力時に変える部分
{FAQを作る目的}問い合わせ削減なのか、比較検討の後押しなのかで質問の粒度が変わります。{対象読者}初心者向けか、既存顧客向けかで使う言葉がかなり違います。{商品名・サービス名・ページ名}FAQの文脈を固定するために必要です。{参考情報}ここが薄いと、FAQも薄くなります。料金、対象者、導入条件、制約を入れると精度が上がります。
なるべく固定した方がいい条件
- 「参考情報にない内容は追加しない」
- 「回答文字数の目安」
- 「不明点は不足情報として分ける」
- 「Markdownの出力形式」
この4つを固定すると、毎回の出力差が小さくなります。とくにFAQは、答えられないことまで答えようとして崩れやすいので、情報源を限定する一文は外さない方が安全です。
よくある失敗例と改善例
FAQ生成で多い失敗は、AIに「FAQを作って」とだけ頼むことです。これだと質問は増えても、公開前に手直しが必要な原稿になりがちです。
NG例
このサービスのFAQを作って。わかりやすく、SEOも意識して、よくある質問を10個出して。
この書き方だと、次の問題が出やすくなります。
- どの読者向けかわからず、質問が広がりすぎる
- 元情報にない答えを補ってしまう
- 「SEOを意識して」が曖昧で、説明過多になる
- 10個という数だけ守って、中身の優先順位が崩れる
改善例
中小企業向けの勤怠管理サービス紹介ページに載せるFAQを作成してください。
以下の参考情報だけを使い、導入前に確認されやすい内容を優先してください。
回答は80〜140文字、営業表現は控えめ、料金・対象・導入条件・サポート範囲を中心にしてください。
参考情報にない内容は書かず、不足情報として分けてください。
出力はMarkdownで、Q/A形式にしてください。
改善後は、質問数よりも中身の揃い方が良くなります。FAQでは「何個作るか」より「何を根拠に、誰向けに作るか」の方が重要です。
出力を安定させるコツ
ここがポイント: FAQ生成は、自由に書かせるより「使ってよい情報」「答え方」「不足時の処理」を先に決めた方が強いです。
2026年4月時点で公開されているOpenAI、Anthropic、Googleの公式ガイドでも、共通して「明確な指示」「区切られたコンテキスト」「期待する形式の明示」が基本として示されています。FAQ作成でも、この3点をそのまま当てはめると安定します。
1. 情報源を区切る
参考情報を """ などで囲むだけでも、どこまでが素材かが伝わりやすくなります。あとから資料を足すときも管理しやすいです。
2. 回答の長さを指定する
FAQは長すぎると読まれません。80〜180文字のように幅を示すと、説明不足と冗長さの両方を抑えやすくなります。
3. 不足情報の逃がし先を作る
不明点を無理に答えさせず、別見出しで出させると、公開前チェックが一気に楽になります。
- 料金が資料にない
- 解約条件が未記載
- 対応時間の表現が曖昧
このような論点をFAQ本文から切り離せます。
4. 出力形式を先に固定する
「Markdownで」「Q/A形式で」「導入文つきで」と先に決めておくと、WordPressへの貼り付け後の修正が少なくなります。必要なら、同じテンプレートでHTML用にも変えられます。
活用例と応用パターン
同じ型でも、対象ページが変わると質問の設計が変わります。用途別に少しだけ指示を足すと使いやすくなります。
サービス紹介ページ
追加したい一文:
比較検討中の読者が離脱しやすい論点を優先し、料金、対象企業、導入の手間、サポート体制を含めてください。
採用ページ
追加したい一文:
応募前に確認されやすい勤務形態、選考フロー、必要スキル、働き方に関する質問を優先してください。
EC商品ページ
追加したい一文:
配送、返品、サイズ感、使用方法、保証のように購入直前で確認されやすい質問を優先してください。
社内向け案内ページ
追加したい一文:
制度の対象者、申請方法、締切、必要書類、例外条件がすぐ分かるFAQにしてください。
公開前のチェックリスト
最後にここだけ見れば、雑なFAQ公開はかなり防げます。
- 質問が「読者の疑問」ではなく「運営側の言いたいこと」になっていないか
- 回答に参考情報にない内容が混ざっていないか
- 料金、期間、対象条件など重要な条件が抜けていないか
- 同じ答えを言い換えた質問が重複していないか
- 長すぎる回答が続いて、スマホで読みにくくなっていないか
- 不足情報が本文に紛れず、別で見えるようになっているか
FAQページは、数を増やすほど良くなるわけではありません。公開後に問い合わせが減るFAQは、質問が多いページではなく、必要な質問が先に並んでいるページです。まずは1ページ分の素材をこのテンプレートに入れて、どの情報が足りないかを洗い出すところから始めるのが最短です。
