SEOタイトルとメタディスクリプションをAIで作るプロンプト|候補を比較できるTSVテンプレート
この記事で紹介するのは、記事本文からSEOタイトルとメタディスクリプションの候補を作り、採用理由や確認事項までTSV形式で比較するプロンプトです。
WordPressで記事を書く人や、タイトル案を毎回ゼロから考えるのに時間がかかる人に向いています。ChatGPT、Claude、Geminiなど、一般的な対話型AIで使えます。
このプロンプトでできることは次のとおりです。
- SEOタイトルとメタディスクリプションを5組作る
- 各案の狙いを比較する
- 本文にない情報や過剰な表現を検出する
- TSV形式で表計算ソフトへ貼り付ける
- 最後に人が確認すべき点を残す
AIに「SEOタイトルを考えて」と頼むだけでは、似た案が並びやすく、本文にない効果まで書かれることがあります。安定させる鍵は、記事の事実、検索意図、候補ごとの役割、出力形式を分けて指定することです。
用途と完成イメージ
このテンプレートの目的は、AIに最終決定を任せることではありません。比較可能な候補を作り、人が短時間で選べる状態にすることです。
想定する作業の流れはシンプルです。
- 記事本文または要約を入力する
- 主な検索キーワードと読者像を指定する
- AIに5組の候補を作らせる
- TSVを表計算ソフトに貼り付けて比較する
- 本文との整合性を確認して採用案を決める
出力する5案には、それぞれ異なる役割を持たせます。
- 検索意図への一致を優先した案
- 読者が得られる具体的な成果を示す案
- 初心者にも内容が伝わる案
- 手順やテンプレートの実用性を押し出す案
- 簡潔さを優先した案
同じキーワードの並べ替えではなく、何を理由にクリック候補となるのかを変えるのがポイントです。
Googleは、検索結果のタイトルリンクについて、ページ内容を簡潔かつ具体的に表し、キーワードの詰め込みや定型文の繰り返しを避けるよう案内しています。また、実際のタイトルリンクは<title>要素だけでなく、ページ上の主要見出しなど複数の情報から自動生成されます。詳しくはGoogle検索のタイトルリンクに関する公式資料で確認できます。
メタディスクリプションも表示文を固定する命令ではありません。Googleは主にページ本文からスニペットを生成し、ページをより正確に説明できる場合にメタディスクリプションを使うと説明しています。
ここがポイント: AIが作るのは「検索結果への表示を保証する文」ではなく、ページ内容を正確に伝えるための有力な候補です。
コピペ用プロンプトテンプレート
次のテンプレートをコピーし、{}内を自分の記事に合わせて変更してください。
あなたはWeb編集者です。
以下の記事情報だけを根拠に、SEOタイトルとメタディスクリプションの候補を5組作成してください。
# 目的
検索ユーザーが記事の内容と得られる情報を正しく理解できる候補を作る。
検索順位やクリック率の向上を保証する表現は使わない。
# 記事情報
- 主な検索キーワード: {主な検索キーワード}
- 補助キーワード: {補助キーワード。なければ「なし」}
- 想定読者: {想定読者}
- 検索意図: {読者が知りたいこと・解決したいこと}
- 記事の結論: {記事で最も伝えたい結論}
- 読後にできること: {読者が記事を読んだ後にできること}
- サイト名: {サイト名。タイトルに不要なら「付けない」}
# 記事本文または要約
<<<ARTICLE
{記事本文または、事実関係を保った詳しい要約}
ARTICLE
# 作成条件
- 各候補は記事本文の内容だけを使う
- 主な検索キーワードを、不自然にならない範囲でSEOタイトルに含める
- 5案の切り口を変え、単なる語順変更にしない
- SEOタイトルは内容がひと目で分かる簡潔な日本語にする
- メタディスクリプションは、対象読者、分かること、具体的な内容を1〜2文で示す
- 本文にない数値、効果、実績、比較結果、限定性を追加しない
- 「必ず」「完全」「最強」など、根拠のない断定を使わない
- キーワードを列挙しない
- 同じ語句を不自然に繰り返さない
- 文字数は全角・半角を区別せず、見た目の目安として数える
# 候補ごとの役割
1. 検索意図への一致を優先
2. 読者が得られる成果を優先
3. 初心者への分かりやすさを優先
4. 手順・テンプレートの実用性を優先
5. 簡潔さを優先
# 出力形式
最初にTSVをコードブロックで出力する。
列は次の順番にする。
候補番号 切り口 SEOタイトル タイトル文字数 メタディスクリプション 説明文文字数 採用理由 要確認事項
TSV内ではタブを列区切りとして使い、セル内に改行やタブを入れない。
その後、コードブロックの外に次の2項目だけを出力する。
## 推奨案
候補番号と、検索意図・本文との整合性を基準にした推奨理由を2〜3文で書く。
## 公開前チェック
本文にない情報、誇張、意味が曖昧な箇所があれば箇条書きにする。
問題がなければ「重大な不整合は見つかりません」と書く。
出力前に、各候補が記事本文と矛盾していないか確認してください。
このテンプレートは、モデル固有の機能に依存しません。2026年7月時点でも、サービスやモデルの更新によって出力傾向は変わるため、公開前の人による確認は必要です。
入力時に変える部分
出力品質を左右するのは、肩書きの指定よりも記事情報の具体性です。最低限、次の項目を埋めます。
必ず入力したい項目
{主な検索キーワード}:記事が中心的に答える語句{想定読者}:誰が、どの段階で読むのか{検索意図}:読者が知りたいこと、解決したいこと{記事の結論}:本文の中心となる答え{記事本文または要約}:候補の根拠となる情報
たとえば「SEO」だけでは対象が広すぎます。「SEOタイトル 作り方」「ブログ初心者」「記事内容に合うタイトルを作りたい」まで入力すると、AIが判断できる範囲が明確になります。
必要に応じて変える項目
{補助キーワード}:自然に使える場合だけ反映させたい関連語{読後にできること}:テンプレートの利用、設定、比較などの具体的な到達点{サイト名}:ブランド名をタイトル末尾に付ける場合に指定
サイト名を毎回付けると長くなる場合は、「付けない」と入力します。Googleも、各ページで長い定型文を繰り返すことを避け、ブランド表記は簡潔にするよう案内しています。
固定した方がよい条件
次の条件は、記事ごとに変更せず残しておくと事故を減らせます。
- 本文にない事実を追加しない
- 効果や順位を保証しない
- 候補の切り口を分ける
- 採用理由と要確認事項を出す
- 最後に本文との矛盾を確認する
Googleのメタディスクリプションに関する公式資料では、ページごとに固有で、内容を正確に説明する文が推奨されています。長いキーワード列は、ページ内容を明確に伝えないため適切ではありません。詳細はスニペットとメタディスクリプションの公式ガイドを参照してください。
NG例と改善例
短い依頼でも候補は出ます。しかし、判断材料が不足していると、もっともらしい一般論で空欄が埋められます。
NG例:記事を渡さずに作らせる
「SEOタイトル 作り方」で上位表示できるタイトルとメタディスクリプションを作って。
この指示には問題が3つあります。
- 本文がないため、記事に何が書かれているか確認できない
- 「上位表示できる」という保証不可能な成果を求めている
- 候補数や出力形式がなく、比較しにくい
AIは不足情報を補おうとして、本文にない「成功事例」「最新データ」「完全ガイド」などを加える可能性があります。
改善例:根拠と判断基準を渡す
以下の記事要約だけを根拠に、SEOタイトルとメタディスクリプションを5組作成してください。
主な検索キーワード: SEOタイトル 作り方
想定読者: WordPressで初めてブログ記事を公開する人
検索意図: 内容を正確に伝えつつ、キーワードを不自然に詰め込まない方法を知りたい
記事の結論: 検索意図、本文の結論、読者が得られることを一つのタイトルに詰め込みすぎず整理する
記事要約: {記事要約}
候補ごとに切り口を変え、タイトル、メタディスクリプション、採用理由、本文との要確認事項をTSVで出力してください。
本文にない効果、実績、数値は追加しないでください。
改善点は、文章を長くしたことではありません。AIが参照できる根拠と、候補を評価する基準を追加したことです。
出力を安定させる3つのコツ
安定した候補を得るには、形式、制約、確認手順を別々に指定します。
1. 文字数だけで品質を決めない
「SEOタイトルは必ず32文字」「メタディスクリプションは必ず120文字」と固定すると、助詞を削った不自然な文や、情報を水増しした説明が生まれやすくなります。
Googleは<title>要素やメタディスクリプションに一律の文字数上限を示していません。検索結果では、端末幅などに応じてタイトルリンクやスニペットが省略されることがあります。そのため、文字数は比較用の目安として出力させ、最終的には次を確認します。
- 重要な内容が前半で分かるか
- スマートフォンで読んでも意味が途中で切れないか
- サイト名や定型句が本文固有の情報を押し出していないか
- 語句を削りすぎて日本語が不自然になっていないか
2. 候補数ではなく「役割」を指定する
「10案作って」だけでは、単語の順番を変えた案が増えます。候補ごとに役割を割り当てると、比較軸ができます。
たとえば、検索意図重視の案はクエリへの答えを明確にし、実用性重視の案は「テンプレート」「手順」「チェックリスト」など、記事内で実際に提供するものを前に出します。
役割を増やしすぎる必要はありません。5案程度に絞り、違いを説明させる方が選びやすくなります。
3. 生成と検査を分ける
候補を出した直後に、AI自身へ次の確認をさせます。
- 本文にない事実が含まれていないか
- タイトルとメタディスクリプションの約束を本文が果たしているか
- 5案が実質的に重複していないか
- 主なキーワードが不自然に繰り返されていないか
- 誰向けの記事か読み取れるか
この自己確認だけで公開可能になるわけではありません。それでも、「良い案を出す作業」と「危険な表現を探す作業」を分けることで、修正箇所を見つけやすくなります。
GoogleのGemini向けプロンプト設計資料でも、明確で具体的な指示、必要な文脈、制約、出力形式を与えることが基本として紹介されています。プロンプトは一度で完成させるものではなく、出力を見ながら調整する前提です。考え方はGoogle AIのプロンプト設計戦略で確認できます。
活用例:記事公開前とリライト時で入力を変える
同じテンプレートでも、使う段階によって渡す情報を変えます。
新規記事の公開前
完成した本文を入力し、タイトルと説明文が内容を正しく代表しているか確認します。この段階では、次の情報が有効です。
- 完成した本文
- 狙う検索キーワード
- 想定読者
- 記事の結論
- 既存記事と区別したい点
本文が未完成のまま候補を確定すると、その後の編集で内容とタイトルがずれることがあります。公開直前に再生成または再確認するのが安全です。
既存記事のリライト
既存のタイトルとメタディスクリプションも入力し、変更理由を出力させます。
# 追加情報
- 現在のSEOタイトル: {現在のタイトル}
- 現在のメタディスクリプション: {現在の説明文}
- リライトで追加・削除した内容: {変更点}
# 追加指示
現在の案を残す選択肢も含めて評価してください。
変更案を出す場合は、本文のどの変更を反映したのか説明してください。
表現を変えるだけで改善理由がない場合は、変更不要と判断してください。
リライトでは、AIが新しい表現を出したという理由だけで差し替えないことが重要です。本文の変更、検索意図とのずれ、説明不足など、変更する根拠があるかを確認します。
公開前チェックリスト
最後はAIの推奨順位ではなく、ページの事実を基準に判断します。
- [ ] SEOタイトルがページの主題を具体的に示している
- [ ] 主な検索キーワードが不自然に詰め込まれていない
- [ ] タイトルとH1の主題が食い違っていない
- [ ] メタディスクリプションが本文固有の内容を要約している
- [ ] 本文にない数値、効果、実績を追加していない
- [ ] 各ページで同じ定型文を使い回していない
- [ ] 重要な情報が文の前半にある
- [ ] スマートフォン幅で省略されても誤解を招きにくい
- [ ] WordPressのSEO設定欄へ正しく登録した
- [ ] 実際の検索結果では別のタイトルやスニペットが表示される場合があると理解している
まずは1記事分の本文をテンプレートへ入れ、5案をTSVで比較してください。次に見るべき分岐点は、候補の文字数ではなく、そのタイトルが約束した内容を本文が本当に提供しているかです。約束と本文がずれているなら、タイトルを飾る前に記事側を直す必要があります。
